2018年8月、宗谷岬を出発し苫小牧に向けて自転車を漕ぐ。
北海道上陸7日目、旭川までやってきた。
苫小牧まであと200km、あとは消化試合だ。
距離はおよそ100kmほどなので楽勝だ。
大都会旭川
快活クラブには8時間ほど滞在した。お値段なんと1500円。
なかなかお手頃である。
北海道第二の都市旭川、結構な都会である。
旭川駅はまるで空港のようだった。
駅前ロータリーに信号機があるなんて珍しいな。
駅に着いた瞬間に雨が降り出したため、雨が弱まるまで駅構内で雨宿り。
駅の中はいかにも最近できたような真新しさが残っており、立派なテーブルや椅子があった。通勤前のサラリーマンであろうか、ソファでうたた寝している人もみられた。なかなかいい駅舎だった。
雨が止む気配はない。
雨の中走るのも気がひけるが、途中で止むことを願って旭川駅を出発する。
旭川 〜 神居古潭
北海道の大動脈国道12号線を真っ直ぐ進んでいけば岩見沢につく。
だがこの国道12号はトラックビュンビュン。自転車にとって恐ろしいものである。
事前にGoogleMapsで下調べしておいた旭川サイクリングロードの入り口を探す。
なかなかわかりにくい道で大変だった。
サイクリングロード入り口手前に面白い駅があったので立ち寄った。
車掌車を改造したであろう駅舎がある伊納駅。
一度はこのような駅舎に入ってみたかったのだ。
駅舎の中はいたってシンプルだった。
しかし、駅ノートが置かれていてこの駅にもファンがいるらしい。
駅ノートの中に、この先のサイクリングロードは通行止めという記述があって助けられた。ありがとう駅ノート。
記述通り伊納駅から神居古潭の区間においてサイクリングロードは通行止めのようだ。(2018年8月現在)
はい出ました、旧線の跡。
この先の神居古潭周辺は地形的に厳しいもので、ずいぶん昔に線路が付け替えられたそうだ。
今後鳴ることはないであろう踏切。どうしてあるのだろうか。
この旧線の跡を利用したのが旭川サイクリングロードである。
今回通ることができず非常に残念だ。
トンネルラッシュの神居古潭周辺
少し進んだらトンネルが現れた。
自転車は迂回だと。
どこに連れていく気だ。
結局はサイクリングロードっぽいところに出た。
立派なシェッドがあり、どうやらここは旧道らしい。
しばらく進んで国道に合流し、また迂回の案内があった。
迂回路もしっかり整備されているため、トンネルの中を走るよりも数倍いい。
雨が止んだ。
神居古潭
迂回路に入ったところで立派な橋が見えた。
ここが神居古潭と呼ばれる場所のようだ。
旭川からもう25km自転車を漕いでいた。
神居古潭駅というものがあったそうで、跡が残されている。
伊納駅から続いているであろうサイクリングロードも通っている。
しかも3台も。
神居古潭のカムイはアイヌ語で神、古潭は住む場所を表すということで、意味は神の住む場所を示すらしい。
景色がよく、また鉄道遺産も残されていて最高の場所だった。
深川、滝川と進む
ここのあたりは路側帯がすごく狭く、
トラックばかりが脇を通り抜け怖い思いをした。
しかも雨がまた降り出した。
滝川に入るともう土砂降り。
ウィンドブレーカーは上下ビショビショで、路肩の砂が跳ねてドロドロになっていた。
結構寒いし体力も奪われてきたため、道の駅で1時間ほど休憩した。
自販機でカフェオレを買って一息ついたら元気が出た。
ついでにここでセコマのあんぱんを食べておく。そばせんべいも。
自転車を漕ぐ脚が止まってしまったら終わりだ。
さらに砂川、美唄と進んでいく
北海道に来てから、道路情報板に雷注意報発令中という表示を結構みてきた。
ここでも空知地方雷注意報発令中とか表示されていて、ビクビクしながら走っていた。
自転車に乗ってて雷に打たれて死ぬってなかなかないよ。
砂川のまちに入って坂を下っていたら、目眩がした。
急停止してなんとか大丈夫だったが、走行中は怖い。
疲れは感じてなかったのになぜだったのか。
砂川過ぎて奈井江町に入って、信号待ちしてたらあることに気がつく。
歩道橋に日本一の直線道路という文字があった。
全く気がつかず日本一の直線道路を走っていたようだ。
美唄で直線道路は終わり。
この直線道路、道路脇の排水口の蓋のせいでボコボコしていて大変だった。
あとはライダーハウスがある三笠までもうすぐ。
雨が強すぎて神居古潭から写真が撮れていないのが残念。
三笠、ライダーハウス旧萱野駅
やっとついた、ライダーハウスに。
張り紙に記載されている連絡先に電話し、受付をする。
一泊1000円という安さ。
ここはもともと幌内線の萱野駅だったそうで、それをライダーハウスとして活用している。町内会の方々で維持管理をされているらしく、とても綺麗で素敵なライダーハウスだ。シャワーもテレビもあり、これほど快適な場所はなかなかない。
まず第一に、駅舎に泊まるという経験をすることはなかなかできない。これはもうワクワクが止まらない。
しっかりとホームらしき跡もあった。
ライダーハウス旧萱野駅から自転車で5分ほど行った場所にはイオンや道の駅があり、夕飯の買い出しには困らない。道の駅には温泉施設があり、入浴場所にも困らないといった立地。
ここに泊まらずしてどこに泊まるだろうか。
駅舎の夜
イオンのロッテリアで食事を済ませ、夜の軽食も調達。
私の他に泊まっていた人は一人。
大学のサイクリング部に所属していると言っていた。
ここまで出会ってきた人はサイクリング部とか
何かしらに所属していることが多かった。
独りで勝手気ままに走るのも楽しいけど、
大人数で走ることもまた違った面白さがあるのかもなあ。
この日は疲れ過ぎて速攻寝た。
初めて駅舎で寝る夜は心地がよかった気がした。
つづく。