北海道鉄道旅2日目、網走から釧網本線の始発に揺られて川湯温泉で下車した。汽車の中は観光客で満席だったが、川湯温泉駅で降りたのは私一人だった。
今回は摩周湖を訪問するためにこの川湯温泉駅で途中下車をした。でも、隣の摩周駅から摩周湖までバスが出ている。ではなぜこの駅で降りたのか。
それはレンタサイクルで摩周湖まで行くためである。
ここから摩周湖までは15kmぐらいしかなく、レンタサイクルでギリギリ行ける距離である。
それにしてもこの駅は雰囲気がとてもいい。古くて立派な駅舎と気動車がとてもマッチして素晴らしい。
川湯温泉駅の魅力
赤い屋根が特徴的な駅舎。駅舎内にはカフェが併設されており、食事をすることができる。釧網本線にはそのような駅が多い。また、川湯温泉街までのバスも出ているので、温泉に入るのもよいだろう。
温泉もよいが、なんと駅には足湯がある!!
最近できたばかりなのか施設はとても綺麗だった。湯も絶妙な温かさで、歩き疲れた足にしみてくる。これが旅の醍醐味。
駅前にレンタサイクルの店があると思っていたのだが、どこにも見当たらなかった...
よくよく調べてみると駅から3km離れた川湯温泉街に店舗があるそうだ。足湯にゆったり浸かっていたのでバスは既に行ってしまっていた。そんなわけで温泉街まで歩くことにする。駅前には立派な岩剥き出しのハゲ山が圧倒的な存在感を醸し出していた。硫黄山というらしい。
(2023年8月追記)
どうやら川湯温泉駅前でもレンタサイクルのサービスが始まったそうです!
駅から川湯温泉街まで歩く
鹿が出てきそうな鬱蒼とした道を歩いて行く。
道の脇に小川が流れており、水がとても綺麗!
徐々に景色が開けてきた。
硫黄山が近くに見えてきた。煙がもくもく上がっていて硫化水素の臭いがすごい...
しばらく歩くとセイコーマートが見えてきた。ここが川湯温泉街の入り口らしい。
ここからすぐのところに『EZOライダー』さんがあり、自転車を借りることができる。
ママチャリは1日2200円、電動チャリは3300円とのことだが、私が行った時は既に電動チャリは出払ってしまっていた。摩周湖(標高600mぐらい)までの坂を上れるのか不安だったが、自分の脚力を信じてママチャリを借りた。
屈斜路湖の砂湯へ
まずは温泉街から10kmほど離れた場所にある『屈斜路湖 砂湯』へ。
緩い上り坂だったため、30分ぐらいでついた。
ここは砂浜のところを掘ると温泉が出てくることで有名な観光地である。ちょっと面白そうなので来てみたいと思っていた。
手で砂を掘ってみるととじわじわと温かい湯が染み出してきた。でも湖の水は冷たい。とても不思議な場所だ。
砂湯を30分ほど堪能し、摩周湖へ向けて来た道を引き返す。
川湯温泉駅で腹ごしらえ
川湯温泉駅に戻ってきた。
ここに到着した時にやっていなかったカフェ『オーチャードグラス』がオープンしていたので、ここで軽く昼食をとることにした。
コーンスープとイチゴソフトクリームをいただいた。この日は暑かったため、コーンスープを食べた後のソフトクリームがサイコーに美味しく感じた。あと店のレトロな雰囲気がめっちゃ良い。
いざ摩周湖へ
川湯温泉駅から摩周湖までは山道を13kmも進んで行かないとならない。正直熊とか出てきそうな道だった。鹿は途中で遭遇した。
カーブが多い。そして勾配もキツイ。正直ママチャリで上るようなところではない...
足つかないで上ろうと意気込んでいたが途中でギブアップ。
つづら折りになっており、内側の勾配がもうキツすぎる。写真では伝わらないと思うが、振り返るとこんな感じ。
徐々に景色が良くなってきた。
最後のつづら折りを振り返る。あと一息。
『摩周湖第三展望台』 キタ━(゚∀゚)━!
眼下に見える硫黄山、屈斜路湖が美しい。だいたい500メートルは登ったのだろうか。非常に苦しい戦いだったが、この達成感が達成感がチョーーー気持ちィィ。
景色が良い。
「ここまでママチャリで来るなんて、なんちゅうクレイジーな奴だ!」と知らない大阪のおっちゃんに言われた。あざまる水産。
階段を登ると本当の『摩周湖第三展望台』
摩周湖の何が凄いかというと、その水質。流れ込む川がないためプランクトンなどが少なく、透明度が日本一。それゆえに摩周ブルーといわれる綺麗な深い青色をみることができる。なんか引き込まれそうな怖い感じがした。
摩周湖はカルデラ湖で岸壁に囲まれている。湖まで一般人が下りられるような道はなく、このように上から眺めるしかない。ポツンと湖に浮かんでいるのは『カムイシュ島』
本当に神秘の湖といった感じ。
なんか怖いわ、ここ。
摩周湖から下る
このまま来た道を戻るのも面白くないため、弟子屈市街の方に下りることにした。ついでに第一展望台に寄ることにした。ちなみに摩周駅から出ているバスはこの第一展望台が終点である。第三展望台よりも有名なようで、人もこちらの方が圧倒的に多い。
ここからは弟子屈市街を見渡すことができる。また、おみやげショップも併設されていた。
こちらはこちらで眺めが良いけど、第三展望台の方が圧倒的にオススメ。第一展望台は人が多くて萎えた。
ここからはずっと下り坂。次の電車までの時刻が迫っているため、急いで川湯温泉に戻らなければならない。
弟子屈の市街地に下ってきた。それにしても天気が悪い。
案の定雨が降り出してきた。あと20km。
土砂降りになったが何とか川湯温泉に16時に辿り着きママチャリを返却した。何とか16時52分発の汽車には間に合いそうだ。
レンタサイクルで走った距離は50kmほどだった。久々にママチャリでこんなに走った。
最終目的地 根室へ向かう
その後はバスで川湯温泉駅まで移動し、釧網本線、根室本線を乗り継ぎ、根室へと向かった。
つづく。